とある転生公爵令嬢の一級魔術師試験
アンリィリル王国において特に優れた魔法使い十人にのみ与えられる称号――一級魔術師の試験には、いくつかの“伝説”が残されている。
曰く、禁術とされる精神干渉魔法の使い手が受験し、合格した者がいる。
曰く、魔法を使うことなく他の受験者を倒した者がいる。
何の証拠もない噂だが、火のない所に煙は立たぬとも言うものだから、否定することはできない。
何せ、一級魔術師試験というのは“バケモノ探し”だ。
二級魔術師が十人がかりで挑んでも、一級魔術師を倒すことできないと言われているバケモノ。圧倒的な力を持つ者だけが一級魔術師になれると言っても過言ではない。
これまでに多くの一級魔術師が生まれてきたが、その中でも特に有名な人物がいる。
わずか九歳で試験に挑み、そして、最年少の一級魔術師となった、雪のように白い髪に、碧の瞳の少女。
名を、ユリアーナ・リンドール。
これはいずれ〈氷上の魔術師〉の二つ名を持つことになる彼女の一級魔術師試験のお話。
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何せ、一級魔術師試験というのは“バケモノ探し”だ。
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