天才画家の卵で弟子
「俺を描け。本物の死など滅多に描けないぞーー」
* * *
孤児のイトは、食べ物の絵を描くことで飢えをごまかしていた。
ある夕暮れ、地面にパンの絵を描いているとき、声が聞こえた。
『この絵を本物にしたくないか?』
『おまえがいつかおれを描くと約束するなら、おまえの描く絵が本物になる力を与えてやろう』
これは悪魔の声?
「絵は絵だからいいんだよ。本物だったらだれかに盗られちゃうもの」
契約を拒んだイトは飢えて死にかける。しかしそのとき、
「お? なんだこのうまそうなパン? まさか、絵か。おまえが描いたのか?」
イトを拾ってくれたのは、スランプ中の天才絵師、ミリドだった――。
**登場人物**
ヒロイン イト 元・浮浪児。絵の天才。
師匠 ミリド イトの絵の師匠。工房持ち。
オークリー イトの工房仲間。仲良くしていると思っていたが…。
* * *
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