転生したら没落寸前だったので、お弁当屋さんになろうと思います。



「婚約を破棄してほしい」


そう言われた瞬間、前世の記憶を思い出した私。

前世社畜だった私は伯爵令嬢に生まれ変わったラッキーガール……と思いきや。

父が亡くなり、母は倒れて、我が伯爵家にはとんでもない借金が残され、一年後には爵位も取り消し、七年婚約していた婚約者から婚約まで破棄された。最悪だよ。

使用人は解雇し、平民になる準備を始めようとしたのだけれど。


え、塊肉を切るところから料理が始まるとか正気ですか……?

その上デリバリーとテイクアウトがない世界で生きていける自信がないんだけど……この国のズボラはどうしてるの……?

あ、お弁当屋さんを作ればいいんだ!


能天気な転生令嬢が、自分の騎士とお弁当屋さんを立ち上げて幸せになるまでの話です。




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