冷酷非道な王子さまに、聖女と勘違いされています
セイディは役立たずだ。
人の気持ちを察することと、瘴気を一時的にしか祓うことができない。
そんなセイディはある日、姉のように慕っていた聖女エマに冤罪を着せられて神殿を追放されてしまう。
「これから先、どうやって生きていこう……」
そう途方に暮れるセイディは、神殿の裏で怪しげな密談を聞いてしまう。
「あの聖女は偽物だ。瘴気すら見えていないだろう」
そう言うのは、生きているのが不思議なほどの瘴気を纏う隣国の第三王子、フェリクスだった。
咄嗟に瘴気を祓ってしまったセイディに、フェリクスは跪いて求婚する。
「俺のすべてを捧げる。――だからどうか、俺を救ってくれないだろうか」
どうやら彼はセイディを聖女と誤解し、そして助けを求めているようだ。
(聖女じゃないのに……絶対にお役に立てない未来しか見えない……)
そう心の中で十字を切るセイディに、冷酷非道と恐れられているフェリクスは思ったよりも優しくて。
そして。
「フェリクスさま! また睡眠をおろそかになさって……!」
「……」
「あっ! まさかお食事もされてないのですか!?」
「……」
放っておいたら死んでしまいそうな人でもあった。
彼が自分を聖女じゃないと理解し離れるまでは、彼に人間らしい生活を送らせようと、セイディは決意するのだった。
臆病でお人好しな世話焼き聖女×復讐のために生きる王子とのお話です。
人の気持ちを察することと、瘴気を一時的にしか祓うことができない。
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そして。
「フェリクスさま! また睡眠をおろそかになさって……!」
「……」
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「……」
放っておいたら死んでしまいそうな人でもあった。
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