婚約破棄で全部失ったので、王宮財務室で数字を武器に生きていきます
十年間、無償で侯爵家の帳簿を一人で管理してきた子爵令嬢リディア。
ある朝、報告書を届けに行った温室で、彼女は婚約者の浮気を目撃してしまう。
三日後、逆上して乗り込んできた婚約者は、リディアを「覗き見の陰気な女」と罵り、病の父を「侯爵家の施しで生きている病人」と侮辱した。
婚約は破棄。薬代の援助は打ち切り。社交界には悪い噂を流され、十年分の引き継ぎ書は床に払い落とされた。
全てを失って、来月の家計さえ合わなくなった夜明け。
扉を叩いたのは、二十年前に家を飛び出した、破天荒な叔母だった。
「嫁いで終わりなんて人生、つまらないわ。あんたが家を継ぐくらいの覚悟で生きなさい」
叔母が勝手に持ち込んだ引き継ぎ書を読んだのは、冷徹と噂される若き財務卿。
数字だけを武器に、リディアは王宮財務室の席を自力で勝ち取る。
そこは、建国以来、女が一人も座ったことのない場所だった。
待っていたのは、仕事に名前をつけてくれる同僚たちと、毎日となりに椅子を運んでくる小さなお嬢さまと、帳簿の数字だけで人を見る、無口で不器用な上司。
そしてリディアは、元婚約者の侯爵家の納税申告の担当に、自ら手を挙げる。
自分の名前が相手に届くと、知ったうえで。
申告期限まで、あと九十日。
数字は、嘘をつかない。
私を安く見積もった人たちの帳簿は、いつか必ず合わなくなる。
※ハッピーエンドです!
ある朝、報告書を届けに行った温室で、彼女は婚約者の浮気を目撃してしまう。
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全てを失って、来月の家計さえ合わなくなった夜明け。
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そこは、建国以来、女が一人も座ったことのない場所だった。
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そしてリディアは、元婚約者の侯爵家の納税申告の担当に、自ら手を挙げる。
自分の名前が相手に届くと、知ったうえで。
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※全4話+番外編1話のサクッと読める短編です。凄惨な不幸描写はありません。後味爽快な論破劇をお楽しみください。
※2026/07/28 関連作品に接続するために若干修整した「スピンオフルート」を追加しました。
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【「ですよね!シリーズ」について】
本作は「ですよね!シリーズ」の第1作目です。
◆ シリーズラインナップ
・1作目:『真実の愛は何よりも優先される』と婚約破棄した王子、「ですよね!」と言われる。(※本作)
・2作目:『お姉様、そのネックレス素敵ね』と微笑んだ義妹は、何も欲しがっていない件について
・3作目:追放されない重戦士は、商人になりたかっただけなのに
・4作目:婚約破棄で返り討ちにされた元王子、「真実の愛」で世界を救う?