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 子爵令嬢エリーゼには、三つ年上の姉がいた。二年前に北のヴァルデン伯爵家へ嫁ぎ、一年後に「亡くなった」と知らされた姉だ。  今年の一月、伯爵家から手紙が来た。婚姻の契約の第七条により、妹を後妻に、と。  父は言った。「顔が似ていれば誰でもいい」。  雪の道を北へ。伯爵は出迎えず、初めて会った日に「一年、妻の名でいてもらう。それ以上は求めない」とだけ言った。  姉の部屋には、十二の歳から毎年一冊ずつ付けていた日記が十一冊。嫁いだ年の一冊だけがない。寝台は新しく、暖炉に灰がない。  預けられた家計簿には、毎月十五日に「銀貨二十枚、リム」。二十四行。  これは、死んだ人に送るお金ではない。  五年、実家の帳簿を付けてきた妹は、数字の向こうにいる人を数え始める。  冷たい夫が隠していたのは、姉への愛ではなかった。 ※本編32話+後日談3話で完結済み。毎日3話(6:00/12:00/18:00)更新します。 ※本作は生成AIを利用して本文を作成しています。
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