「無能」と捨てられた少女は、神の愛し子だった――。 凍てつく北の地で始まる、聖獣たちと冷徹公爵による「世界一過保護な」逆転生活。

魔法適性「鑑定」がすべてを決める、黄金の国ルミナリス。 名門ベルグラード公爵家の末娘アデリーンは、十五歳の鑑定式で、前代未聞の『鑑定不能(黒の沈黙)』を叩き出してしまう。

「我が家の恥さらしめ。二度とその顔を見せるな」


第一王子からは婚約破棄を突きつけられ、最愛の三人の兄たちからも冷酷な言葉とともに、極寒の地「ノースガル公国」へ追放を言い渡されたアデリーン。


着の身着のままで雪原に放り出された彼女が出会ったのは、一匹の衰弱した仔狼――それは、人間には決して懐かないはずの『伝説の聖獣』だった。

「鑑定不能」の正体は、魔力ゼロなどではなく、聖獣と心を通わせる唯一の力『調律師』の証。

行き倒れたアデリーンを救ったのは、誰もが恐れる氷の公爵ゼノスで……。


「こんなに尊い存在を捨てるとは、黄金の国の連中は正気か?」

「聖獣も、私も……お前を離すつもりはない」


氷の公爵に拾われ、聖獣たちに囲まれ、これまでの不遇が嘘のような「極上溺愛」を享受するアデリーン。


一方で、彼女を捨てた黄金の国は、聖獣の加護を失い崩壊の危機に直面していた。

慌ててアデリーンを連れ戻そうとする身勝手な王族たち。

しかし、彼らの前には「復讐」の準備を終えたアデリーンの兄たちが立ちはだかる。


「遅いよ。僕らのかわいい妹を泣かせた罪、一生かけて償ってもらうからね」


これは、すべてを失った少女が、真の居場所と愛を見つけるまでの物語。


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