退職してしまった――屁でもない?いや、屁を舐めるな
30代半ばで「成長のためだ」とドイツ支社への理不尽な配置換えを命じられた男。降って湧いたような海外転勤。成長のチャンスを欲しがっているやつらのために俺は身を引いた、というのは嘘で、そんな面倒な仕事がイヤだったので自主都合退職することになった。目立たずヒラのままで定年まで給料泥棒ギリギリの生活を望んでいたのにこの仕打ちは何だ。これといって自慢できるスキルがない営業職。それでも失業保険のためにハロワに登録して、俺は生きる術を探すことにした。そんなとき、公園で人間離れした金髪女性がベンチで途方に暮れている。目を合わせないように通り過ぎるつもりだったが、カップ焼きそばの食べ方がわからないという。なんと自分が辞めた会社の製品ではないか。丁寧に教えてあげたらお礼に加護をもらった。どう使えばいいのかわからない加護を3つ。ファートフォーサー(強制放屁)、ハンドマニピュレーション(手の動きを強制する)、ワーズフォーサー(5音節までの言葉を強制できる)。使い道がわからないが、悪事に手は染めないぞ。
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