ヨクルと奇妙な森
妖しげな紫色の霧の発生、もう一人の自分が現れる……数々の異変が起こる奇妙な森。その中で一番奇妙なのは、そこに一人住むヨクル・フロスティ辺境伯だろう──かぼちゃの被り物をして、人との接触を断つ彼は、何も人嫌いという訳ではない。奇妙な森に訪れる客人を丁重にもてなし、森の外へと導く。彼は奇妙な森の管理者として、非常に優秀だった。
──これからもずっと、ヨクルは一人、森の中を見回るのだろう。
そう思っていたある日、若き騎士ティルヴィングが騎士団長の命令に従わなかったことにより、奇妙な森に左遷された。
それにより、止まっていたはずの奇妙な森の時間がゆっくりと動き出す……。
──これからもずっと、ヨクルは一人、森の中を見回るのだろう。
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