好きだ! 君と初めて出会う、二度目の春
全41話
「やっと会えた」
転校してきた少女・白石美月は、初対面のはずの僕を見て、そう言って泣いた。
僕の好きなパンも。
僕が階段で転びやすいことも。
風邪をひくと熱が高くなることも。
彼女は、僕のことを何でも知っている。
そして彼女は言った。
「未来のあなたは、私のことが好きだったよ」
未来の僕は、彼女を愛していた。
けれど――僕は、まだ彼女に出会ったばかりだ。
時間の進む速さが違えば、未来も変わる。
彼女は「未来から来た」のではない。
未来へ向かう途中で、僕の時間に迷い込んだのだ。
やがて僕たちの時間は少しずつずれ始める。
昨日にいる君。
今日にいる僕。
同じ場所にいるのに、会えない二人。
そして告げられた約束は、十八年後。
「そのときは、もう一度、私に会って」
これは、未来を変える物語ではない。
未来を知ってしまった少女と、
未来を知らない少年が、
それでも「今」を選び続ける物語。
十八年後。
僕たちは、もう一度――
初めて出会う。
そして、それは僕たちにとって、
二度目の春になる。
「やっと会えた」
転校してきた少女・白石美月は、初対面のはずの僕を見て、そう言って泣いた。
僕の好きなパンも。
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彼女は、僕のことを何でも知っている。
そして彼女は言った。
「未来のあなたは、私のことが好きだったよ」
未来の僕は、彼女を愛していた。
けれど――僕は、まだ彼女に出会ったばかりだ。
時間の進む速さが違えば、未来も変わる。
彼女は「未来から来た」のではない。
未来へ向かう途中で、僕の時間に迷い込んだのだ。
やがて僕たちの時間は少しずつずれ始める。
昨日にいる君。
今日にいる僕。
同じ場所にいるのに、会えない二人。
そして告げられた約束は、十八年後。
「そのときは、もう一度、私に会って」
これは、未来を変える物語ではない。
未来を知ってしまった少女と、
未来を知らない少年が、
それでも「今」を選び続ける物語。
十八年後。
僕たちは、もう一度――
初めて出会う。
そして、それは僕たちにとって、
二度目の春になる。
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