草履とヒール

「観音菩薩……か?」
「違いますよ。死なないでください」

普通のOLだった私の部屋に現れた、泥まみれで返り血を浴びた武士。やつれているのに彼の姿は品があって美しかった。

「マゲを結っていないし、幕末ぐらいの人かなあ」

弱りきった男を放っておけず、椿(つばき)は彼の面倒を見ることになる。
上手くいかない事も多く、椿は彼に振り回される日々。
それでも少しずつ彼と心を打ち解けて来て……

「褒美をくれないか」
「私がご褒美ですか?」
「ああ、ずっと欲しかった」


一見ぶっきらぼうでそっけないんだけど、心を許すと実は……な彼です。


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