悪魔の設計図~王妃と愛妾~

スート小国のリオン王とカレン侯爵令嬢は仲の良い幼なじみで、結婚の話を進めていた。

そこへ隣のムーア大国が自国のラミア姫を、唯一の妃として娶ってほしいと打診してきた。

弱いスート小国にとって、ムーア大国のお願いは命令である。断る事などできない。

荒れるリオン王に、死にそうに悲しむカレンを可哀想に思った周りは、カレンを愛妾として、婚姻せず王族にも入れず、非公式に一緒になればどうかと進言し、二人はそれを受け入れた。

リオンはカレンを大切に愛した。

ラミアはリオンに一目惚れして嫁いで来たのでショックを受けた。

このままの関係かと思われたのだが、ラミアから姫が産まれ、突然やってきた魔法使いから「幸運になる魔法」をその姫が掛けてもらった事より状況は変わっていく。

傲慢な大国から来た王妃と思われていたのに、特別な姫を産んだ素晴らしい王妃として大切にされはじめたのだ。

リオンもそれを無視出来ずに、いつのまにかカレンよりもラミアを愛するようになっていった。

リオンの愛を失い、周りにも軽んじられるようになった愛妾カレンは嘆いた。

そんなカレンの所へ神がやってきた。

「幸運の魔法」の真実と共に。





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