【短編016】 寿命:寿命はあるのに、時間がない少女
寿命が売買できる時代。
鑑定士の林田は、十七年間ただ数字を読み続けてきた。貧しい者が寿命を売り、富める者が寿命を買う。その仕組みを疑うことなく。
閉店間際に現れた少女の鑑定結果は、誰も見たことのない数字だった。
「百二十三年と四ヶ月」
理論上ありえないほど長い寿命を持ちながら、彼女は医師から「三日後に死ぬ」と宣告されていた。
弟のために寿命を売りたい少女。
数字だけを扱ってきた鑑定士。
寿命に値段がつく世界で、一人の少女との出会いが男の心を揺らしていく。
命の価値を問う、近未来ヒューマンドラマ。
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