塔の上の王子様──空中庭園──
黒い髪と瞳を持つというだけで、塔に幽閉されたリュミエ王子。
彼のもとを訪れるのは、人々から忌み嫌われる一羽の鴉だけだった。
王子から「ロイ」という名前をもらった鴉は、優しい手の温もりと、毎日分けてもらうタカタカの実に、ささやかな幸せを感じていた。
けれど王子は、生きることに疲れ、ただ一度でいいから恋をしたかったと寂しげに微笑む。
愛する王子の幸せを願い、ロイは満月の涙十二滴を携えて、白魔導師のもとへ向かう。
たとえ、この命を失っても。
──互いの幸せだけを願った、孤独な王子と一羽の鴉が紡ぐ、切なくも温かな恋のお伽噺。
彼のもとを訪れるのは、人々から忌み嫌われる一羽の鴉だけだった。
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けれど王子は、生きることに疲れ、ただ一度でいいから恋をしたかったと寂しげに微笑む。
愛する王子の幸せを願い、ロイは満月の涙十二滴を携えて、白魔導師のもとへ向かう。
たとえ、この命を失っても。
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