聖女の代役の私がなぜか追放宣言されました。今まで全部私に仕事を任せていたけど大丈夫なんですか?
伯爵家のオリヴィア・エバンスは『聖女』の代理をしてきた。
理由は本物の聖女であるセレナ・デブリーズ公爵令嬢が聖女の仕事を面倒臭がったためだ。
本物と言っても、家の権力をたてにして無理やり押し通した聖女だが。
無理やりセレナが押し込まれる前は、本来ならオリヴィアが聖女に選ばれるはずだった。
そういうこともあって、オリヴィアが聖女の代理として選ばれた。
セレナは最初は公務などにはきちんと出ていたが、次第に私に全て任せるようになった。
幸い、オリヴィアとセレナはそこそこ似ていたので、聖女のベールを被ってしまえば顔はあまり確認できず、バレる心配は無かった。
こうしてセレナは名誉と富だけを取り、オリヴィアには働かさせて自分は毎晩パーティーへ出席していた。
そして、ある日突然セレナからこう言われた。
「あー、あんた、もうクビにするから」
「え?」
「それと教会から追放するわ。理由はもう分かってるでしょ?」
「いえ、全くわかりませんけど……」
「私に成り代わって聖女になろうとしたでしょ?」
「いえ、してないんですけど……」
「馬鹿ねぇ。理由なんてどうでもいいのよ。私がそういう気分だからそうするのよ。私の偽物で伯爵家のあんたは大人しく聞いとけばいいの」
「……わかりました」
オリヴィアは一礼して部屋を出ようとする。
その時後ろから馬鹿にしたような笑い声が聞こえた。
「あはは! 本当に無様ね! ここまで頑張って成果も何もかも奪われるなんて! けど伯爵家のあんたは何の仕返しも出来ないのよ!」
セレナがオリヴィアを馬鹿にしている。
しかしオリヴィアは特に気にすることなく部屋出た。
(馬鹿ね、今まで聖女の仕事をしていたのは私なのよ? 後悔するのはどちらなんでしょうね?)
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