百円の予約、一生の本契約

「あの日、100円で買ったのは『永遠』だった――。」
ボロボロになったプラスチックの指輪が、二人の運命を繋ぎ止める。

小学6年生の夏、佐藤悠真は泣いていた。
唯一の理解者であり、淡い初恋の相手だった立花美咲が、突然の転校で街を去ることになったからだ。
「行くな」と言えない弱気な少年が、なけなしの小遣いを握りしめて駄菓子屋で買ったのは、安っぽいメッキの、ピンク色のプラスチックリング。
「これは本物を買うまでの『予約』だ。だから、絶対にいなくなるな」
夕暮れの公園で交わした、子供ゆえの無邪気な誓い。
しかし、彼らの前に立ちはだかったのは、残酷なまでの「住む世界の違い」だった。
美咲は、歴史ある名家・立花家の令嬢。一方の悠真は、どこにでもいる平凡な少年。
引き裂かれた二人の連絡は途絶え、時間は残酷に過ぎ去っていく。
10年後。必死の努力で社会へと這い上がった悠真の前に現れたのは、家柄という冷たい檻に囚われ、心を閉ざした美咲だった。
彼女の指に、あの日の指輪はない。
けれど、彼女の宝石箱の奥底には、塗装が剥げ、形が歪んでもなお、大切に守り続けられた「ガラクタ」が眠っていた――。
これは、100円の嘘のような約束を、一生をかけた「本物の誓い」へと変えるための、20年にわたる愛の軌跡。
24h.ポイント 214pt
0
小説 6,963 位 / 222,912件 恋愛 3,211 位 / 64,984件

あなたにおすすめの小説

真実の愛の祝福

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
皇太子フェルナンドは自らの恋人を苛める婚約者ティアラリーゼに辟易していた。 だが彼と彼女は、女神より『真実の愛の祝福』を賜っていた。 それでも強硬に婚約解消を願った彼は……。 カクヨム、小説家になろうにも掲載。 筆者は体調不良なことも多く、コメントなどを受け取らない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。

君を愛する事は無いと言われて私もですと返した結果、逆ギレされて即離婚に至りました

富士山のぼり
恋愛
侯爵家に嫁いだ男爵令嬢リリアーヌは早々に夫から「君を愛する事は無い」と言われてしまった。 結婚は両家の父が取り決めたもので愛情は無い婚姻だったからだ。 お互い様なのでリリアーヌは自分も同じだと返した。 その結果……。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

三回目の人生も「君を愛することはない」と言われたので、今度は私も拒否します

冬野月子
恋愛
「君を愛することは、決してない」 結婚式を挙げたその夜、夫は私にそう告げた。 私には過去二回、別の人生を生きた記憶がある。 そうして毎回同じように言われてきた。 逃げた一回目、我慢した二回目。いずれも上手くいかなかった。 だから今回は。

完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。

音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。 だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。 そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。 そこには匿われていた美少年が棲んでいて……

花嫁に「君を愛することはできない」と伝えた結果

藍田ひびき
恋愛
「アンジェリカ、君を愛することはできない」 結婚式の後、侯爵家の騎士のレナード・フォーブズは妻へそう告げた。彼は主君の娘、キャロライン・リンスコット侯爵令嬢を愛していたのだ。 アンジェリカの言葉には耳を貸さず、キャロラインへの『真実の愛』を貫こうとするレナードだったが――。 ※ 他サイトにも投稿しています。

結婚式の晩、「すまないが君を愛することはできない」と旦那様は言った。

雨野六月(旧アカウント)
恋愛
「俺には愛する人がいるんだ。両親がどうしてもというので仕方なく君と結婚したが、君を愛することはできないし、床を交わす気にもなれない。どうか了承してほしい」 結婚式の晩、新妻クロエが夫ロバートから要求されたのは、お飾りの妻になることだった。 「君さえ黙っていれば、なにもかも丸くおさまる」と諭されて、クロエはそれを受け入れる。そして――

幼馴染しか見えない婚約者と白い結婚したので、夜明け前にさよならしました

ゆぷしろん
恋愛
公爵令嬢レティシアは、家同士の都合で伯爵アルフレッドに嫁ぐ。 けれど夫は結婚後もずっと幼馴染のシルヴィばかりを優先し、婚礼の夜から夫婦として触れ合おうともしなかった。名ばかりの妻として伯爵家を支え、領地経営まで立て直しても、彼にとってレティシアは“都合のいい伯爵夫人”でしかない。 やがて結婚一周年の夜、アルフレッドが自分を手放す気はない一方で、幼馴染を屋敷に迎え入れようとしている会話を聞いてしまったレティシアは、ついに決意する。 ――もう、この結婚には見切りをつけよう。 夜明け前、彼女は離縁の準備を整え、伯爵邸を出奔。 身を寄せた北の港町で薬舗を手伝いながら、自分の力で生きる穏やかな日々を手に入れていく。そこで出会ったのは、身分ではなく一人の女性として彼女を尊重してくれる青年医師ノアだった。 一方、都合よく尽くしてくれる妻を失ったアルフレッドは、ようやく自分が何を失ったのかを思い知ることになる。 幼馴染ばかりを優先する婚約者との白い結婚に終止符を打ち、傷ついた公爵令嬢が新天地で本当の幸せを掴む、離縁から始まる逆転ラブストーリー。