ミッドナイトウルブス ~ボクの隣の走り屋の話~

 走り屋の聖地「八神街道」から、「狼たち」の足跡が失われて十数年。
 走り屋予備軍の女子高生「猿渡眞琴」は、隣家に住む冴えない地方公務員「壬生翔一郎」の世話を焼きつつ、青春を謳歌していた。
 眞琴にとって、子供の頃からずっとそばにいた、ほっておけない駄目兄貴な翔一郎。
 誰から見ても、ぱっとしない三十路オトコに過ぎない翔一郎。
 しかし、ひょんなことから眞琴は、そんな彼がかつて「八神の魔術師」と渾名された伝説的な走り屋であったことを知る──…
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