「堅物の兄にでも嫁げ」と婚約破棄されました――その侯爵様は、わたくしにだけ甘すぎます
「堅物の兄にでも嫁げばいい。退屈な者同士、案外うまくいくかもしれない」
人前で婚約を破棄された子爵令嬢カタリナは、指輪を返し、その関係を終わらせた。
けれど、言われるままに兄へ嫁ぐつもりはない。
これから誰を好きになるかは、自分で決める。
そうして知ったウルリヒ侯爵は、元婚約者が馬鹿にしていた姿とはまるで違っていた。
約束を守り、難しい場面では頼もしく決断する。
そのくせ、カタリナの冗談には不意に笑い、次に会う約束には驚くほど真剣になる。
もっと笑わせたい。会いに行きたい。
遠慮して止まったその手で、わたくしに触れてほしい。
今度の恋は、カタリナからも動かしていく。
兄も彼女も、最後は自分の都合に従うと思っている元婚約者。
けれど、もう二人の時間を差し出すつもりはありません。
公の場では頼もしい侯爵様が、二人きりになると、こんなにも甘いなんて。
そして、そんな彼を甘やかすのも、わたくしだけの楽しみ。
堅物侯爵の不器用で熱い求愛と、彼を笑顔にしたい令嬢の、結婚後まで続く相思相愛の物語。
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