辺境の村で拾われ、宮廷鍛冶屋の彼に溺愛されるまで

「アニス、お前のようなブスとは婚約破棄だッ!」

 帝都の玉座の間で放たれた、侯爵家嫡男の心ない言葉。
 努力を重ね、美貌を誇ってきた令嬢アニスは、婚約者の裏切りに深く傷つき、現実から逃げるように辺境の村へ向かった。

 しかし到着早々、暴漢に襲われ、服を引き裂かれそうになる――その瞬間、現れたのは鋭い剣技で男たちを一瞬で退けた青年。
 彼の名はロア。帝国に剣を献上する宮廷鍛冶師だった。
 同じく結婚が破談になったばかりだというロアは、アニスを自宅に迎え入れ、「俺が守る」と誓う。

 だが、村を治める辺境伯ウルフェンがアニスに目をつける。
 毎日のように求婚し、花や宝石を勝手に送りつけ、屋敷を監視する異常な執着。
 そしてある日、ウルフェンの差し金による毒殺未遂が発覚――。ロアは即座に犯人を斬り捨て、剣を手に辺境伯の屋敷へ乗り込む。

「これで二度と、彼女に触れられない」

 ウルフェンの両腕を断ち切り、脅威を退けたロア。
 やがて村長に任命された彼は、アニスに改めて婚約を申し込み、二人は新たな未来を歩き出す――。
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