遺品の声
「いらっしゃいませ」
『おっと、見ない顔だね。自己紹介は必要かい?』
「煩いですよ、俺は加賀鳴都。この店の従業員です」
『従業員だなんて、どちらかといえば“助手”…じゃないかい?』
「ほら、早く眞妬さんもお客様に挨拶してください」
『つれないなぁ鳴都君は、俺は五十嵐眞妬。この店の店主さ』
「今日はどのようなご用件で」
『…依頼、ねぇ』
「俺達の店に来るということは、それなりの覚悟がお有りで?」
『うちは如何せん臆病でね、ノークレームでお願いするよ』
「では、奥へ」
『“何でも屋”に…ようこそ』
『にしても、悪足掻きが過ぎるよねぇ…“もう亡くなってる人”に聞きたいことがあるなんて』
「このコンセプトを考えたのは貴方でしょう」
『まぁそうなんだけどね…』
「今更ごちゃごちゃ言わないでください」
『…君は最後まで見れるかな』
「…見てやりますよ、貴方の最後」
『おっと、見ない顔だね。自己紹介は必要かい?』
「煩いですよ、俺は加賀鳴都。この店の従業員です」
『従業員だなんて、どちらかといえば“助手”…じゃないかい?』
「ほら、早く眞妬さんもお客様に挨拶してください」
『つれないなぁ鳴都君は、俺は五十嵐眞妬。この店の店主さ』
「今日はどのようなご用件で」
『…依頼、ねぇ』
「俺達の店に来るということは、それなりの覚悟がお有りで?」
『うちは如何せん臆病でね、ノークレームでお願いするよ』
「では、奥へ」
『“何でも屋”に…ようこそ』
『にしても、悪足掻きが過ぎるよねぇ…“もう亡くなってる人”に聞きたいことがあるなんて』
「このコンセプトを考えたのは貴方でしょう」
『まぁそうなんだけどね…』
「今更ごちゃごちゃ言わないでください」
『…君は最後まで見れるかな』
「…見てやりますよ、貴方の最後」
目次
感想
あなたにおすすめの小説
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
てめぇの所為だよ
章槻雅希
ファンタジー
王太子ウルリコは政略によって結ばれた婚約が気に食わなかった。それを隠そうともせずに臨んだ婚約者エウフェミアとの茶会で彼は自分ばかりが貧乏くじを引いたと彼女を責める。しかし、見事に返り討ちに遭うのだった。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様の重複投稿、自サイトにも掲載。
〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です
ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」
「では、契約結婚といたしましょう」
そうして今の夫と結婚したシドローネ。
夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。
彼には愛するひとがいる。
それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
悪役令嬢は処刑されました
菜花
ファンタジー
王家の命で王太子と婚約したペネロペ。しかしそれは不幸な婚約と言う他なく、最終的にペネロペは冤罪で処刑される。彼女の処刑後の話と、転生後の話。カクヨム様でも投稿しています。
行かないで、と言ったでしょう?
松本雀
恋愛
誰よりも愛した婚約者アルノーは、華やかな令嬢エリザベートばかりを大切にした。
病に臥せったアリシアの「行かないで」――必死に願ったその声すら、届かなかった。
壊れた心を抱え、療養の為訪れた辺境の地。そこで待っていたのは、氷のように冷たい辺境伯エーヴェルト。
人を信じることをやめた令嬢アリシアと愛を知らず、誰にも心を許さなかったエーヴェルト。
スノードロップの咲く庭で、静かに寄り添い、ふたりは少しずつ、互いの孤独を溶かしあっていく。
これは、春を信じられなかったふたりが、
長い冬を越えた果てに見つけた、たったひとつの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる