その少女、舌禍につき

山間の古い団地に引っ越してきた少女・澪(みお)は、祖母の遺品を整理するうちに、一冊の古びた帳面を見つける。そこには澪の家系に関する忌まわしき記録が綴られていた。

引越し先にて澪は一匹の傷ついた小鳥を拾う。その小鳥は夜毎人の声を真似し出す。
最初は亡き祖母の声。次に、隣人の声。そして——自分自身の声。
言葉を発した者から、舌が失われていく。

次々と起こる変死、舌を失った遺体。
新聞記者の久我は“団地の呪い”を追うが、それはいつしか“語る者を殺す言霊”の記録となっていく。

やがて澪は、祖母の残した言葉の意味を知る。
——「声には、代償がある。」

沈黙の家系に受け継がれた罪と罰。
“語る”という行為そのものが、ひとつの禍となる。

そして澪が最後に選ぶのは、
“語ること”か、“沈黙すること”か。
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