月面基地 小説一覧

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月噴水(ムーン・ファンテン)

二十一世紀半ば頃。月には、天然の溶岩洞窟を利用した国際基地が建設されていた。ある日、月基地に使っていた洞窟の壁の一部が崩れ、新しい洞窟が見つかる。さっそく、新洞窟に探査ロボットが送り込まれた。洞窟内部の様子は取り立てて変わった事はなかった。ただ、ほんの一瞬だけロボットのカメラは、何か動く物体をとらえる。新洞窟の中に何かがいる。そんな噂が基地中に蔓延した。 (この物語は『時空穿孔船《リゲタネル》』の半世紀前を舞台にしてします)
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月面に、金木犀は咲かない

「月面基地に、四平方メートルの庭を設計せよ」 全国高校未来居住デザインコンテストに挑む高校生・多々良実景は、食料、酸素、水、電力……すべてを数字で考えた“効率的な庭”を作り上げる。 だが審査員から投げかけられたのは、たった一つの問いだった。 「あなたは、毎日ここへ来たいと思いますか?」 役に立たないものは必要ない。 そう信じていた実景の考えを変えたのは、校庭に咲く小さなキンモクセイと、三十年以上、誰にも知られずその開花を記録し続けてきた一人の校務員だった。 花言葉は「謙虚」、そして「初恋」。 月には四季がない。 それでも、人が月で暮らすなら、季節を待つ場所が必要なのではないか。 効率では測れない“人間が生きるために必要なもの”を探しながら、少女は忘れていた自分自身の夢と向き合っていく。 これは、月に花を咲かせる物語ではない。 いつか月で暮らす誰かへ、地球の秋を届けようとする物語。
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