信頼から始まる恋 小説一覧

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「偽聖女だ」と追放された私ですが、国境の枯れ地を蘇らせました。神殿が選んだ「本物の聖女」では、白い花が一輪も咲かなかったそうです

聖女選定の日、子爵令嬢リディアの水晶は光らなかった。 まばゆい光を放った公爵令嬢クラリッサが「本物の聖女」に選ばれ、リディアは偽聖女として王都から追放されてしまう。 誰もがリディアを偽物と決めつける中、北の国境を治めるアルノー辺境伯だけは、彼女が断罪の最中にも枯れかけた祭壇花へ水を与え、その葉をわずかに蘇らせたことを見ていた。 「私の領地に必要なのは、立派な光ではない。枯れたものへ手を伸ばせる者だ」 アルノーから国境へ来ないかと誘われたリディアは、自分の力を確かめるため、その手を取る。 国境に広がっていたのは、長年の瘴気で灰色に枯れた土地だった。 リディアは大きな奇跡に頼らず、住民たちと石を拾い、水路を直し、一畝の土から再生を始める。やがてその畝に一輪の白い花が咲き、花は丘を満たし、濁った水と土にも少しずつ命が戻っていく。 だが神殿は、白い花を冒涜の証拠として処分するよう命じてくる。 一方、王都では神殿が選んだ「本物の聖女」が、予定されていた豊穣祈願に臨んでいた。 強い光を放つクラリッサ。しかし、目の前の種は一つも芽吹かない。 国境を白い花で満たした偽聖女と、一輪も咲かせられない「本物」。誰にでも分かる結果によって、神殿の誤った認定は覆っていく。 これは、偽物と呼ばれた令嬢が、自分を結果が出る前から信じてくれた辺境伯と土地を蘇らせ、名前と自分で選ぶ未来を取り戻す物語。
恋愛 完結 短編
文字数 17,338 最終更新日 2026.07.23 登録日 2026.07.23
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