SF 5分で読める 小説一覧
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酢ダコ
ケー氏は久しぶりに博士の部屋へ訪れた。奇怪なものがひしめく中、最奥に置かれている水槽だけがまともだった。
「タコかぁ」
家主は、水槽の右奥にへばりついていた。やたらと傷が多いことを除いて、普通のタコだった。口をパクパクしながら、もぞもぞと八本脚を動かしている。タコにしてはすこし、落ちつきがないかもしれない。
「それは酢ダコだよ」
背後から博士の声がした。
「酢ダコ? これから調理するんですか?」
「そうじゃない。酢ダコという種類なんだ。だが、知らなくて当然だ。私が品種改良したのだから」
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文字数 1,540
最終更新日 2022.08.24
登録日 2022.08.24
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読切短編 予感、解約済み
『あなたの直感、売りませんか。月額三千円。』
電車の中吊り広告を見て、私はその場で登録した。どうせ当たりもしない第六感なら、売れるなら売ってしまえばいい。
翌朝から、何も感じなくなった。
胸騒ぎがない。虫の知らせがない。根拠のない確信が、ない。静かで、楽で——そして少しずつ、何かが削れていった。
解約しようとしたとき、画面にこう表示された。
『解約手続きを続けるには、有効な予感の提示が必要です。』
感想数 0
文字数 1,036
最終更新日 2026.05.19
登録日 2026.05.19
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