ファンタジー 国家崩壊 小説一覧
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陛下、猫侯爵閣下を出陣させてください
国王アルフォンス三世は、何よりも猫を愛していた。
お気に入りの白猫ミルクに侯爵位を与えたことを皮切りに、猫たちは次々と貴族になっていく。爵位には俸禄がつき、専属の侍従や料理人が置かれ、ついには猫だけのための豪華な宮殿まで建設された。
猫侯爵のための高級馬車が王都を走り、人々は道を譲って頭を下げる。貴族たちは王の寵愛を得ようと猫へ贈り物をし、やがて政策さえ猫の気まぐれで決められるようになっていった。
その一方で、国境の要塞は崩れ、兵士への俸給は滞り、人々の不満は静かに積み重なっていく。
そしてある日、北方の部族が大軍を率いて侵攻してきた。
国王は軍へ出陣を命じる。
だが将軍は剣を置き、王へ告げた。
「我々より、はるかに高い俸禄を受け取っている臣下がおります」
侯爵には甲冑を。伯爵には槍を。
この国でもっとも大切にされてきた猫たちに、国を守っていただけばよろしい――。
猫を愛しすぎた王と、それを止められなかった国が迎える、少し可笑しく、最後には笑えなくなる亡国の物語。
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文字数 12,272
最終更新日 2026.09.19
登録日 2026.09.19
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婚約破棄されたので、滅びゆく祖国を見捨てました
メル=ヴォイス聖王国――そこは、“魔力”を穢れとして忌み嫌う国。
女神の授ける神聖力のみが許された、悪きものから守られた楽園だと思われて二百年。
唯一の公爵家の令嬢クオレ・クランスヴァルドは、幼い頃に第一王子マイルズの婚約者となった。
だが七歳の時、ミスリル鉱山で行方不明になったことをきっかけに、彼女は前世の記憶を取り戻す。
かつて龍脈を守護していた古きドラゴンとしての記憶を。
その代償として莫大な魔力を宿したクオレは、この国では生きていけなくなった。
ところが、王家はクオレが不治の病 “竜皮病” に罹り容姿が変化してしまったことを責め、婚約破棄を突きつけてきた。そして、穏便に婚約を解消する代わりに、公爵領を明け渡せと。
だが、それはクオレ達にとっても望んでいた結果だった。
「かしこまりました」
婚約破棄を機に、公爵家は領民全てを連れて国を捨てた。
誰も知らなかったのだ。
公爵領の繁栄を支えていたのが龍脈であり、クオレこそがその守り手だったことを。国を魔物から守っていたのも、神聖力などではなく、龍脈だったことを。聖女の結界など、初めから存在しなかったことを。
クオレが去った日から、王国は急速に崩壊を始める。
王城はダンジョンへと変貌し、教会には魔物が溢れ、肥沃だった大地は枯れ果てる。魔力を否定し続けた国は、魔力なくして生きられない世界の理から見放されたのだ。
一方、新たな土地へ移り住んだクオレ達は、龍脈と共に新しい国づくりを始めていた。
全18話。完結まで制作済み。1日1話、朝6時に投稿します。
※表紙はAI作成しました。
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文字数 63,331
最終更新日 2026.06.17
登録日 2026.04.13
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