ファンタジー 弱小国 小説一覧
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「暗殺(しごと)か?」「はい、給仕(しごと)です」から始まる、魔導士と元暗殺者ウェイトレスの戦記ファンタジー
「暗殺(しごと)か?」
「はい、給仕(しごと)です」
伝説の暗殺者「シャドウウィンド」。
その刃が、ただ一度だけ標的に届かなかった夜がある。立ちはだかったのは、二人の男だった。
時は流れ、とある町の食堂。
追放された元宮廷魔導士キッドは、注文を取りに来たウェイトレスの顔を見て凍りつく。
あの夜の暗殺者が、エプロン姿でそこにいた。
そこへ押し入った強盗たちを、彼女は卓上のナイフとフォークで次々と打ち倒していく。血の一滴も流さずに。
「店が、血で汚れるじゃないですか」
キッドはいま、小国・紺の王国の軍師だ。
病床の王に代わって国を背負う十五歳の王女ルルーに請われ、亡国寸前の国を立て直そうとしている。兵も、魔導士も、何もかもが足りない。
だから――
「ルイセ、一緒に来てくれ」
こうして元暗殺者は、軍師補佐になった。
数で勝る隣国・紫の王国。キッドがかつて仕えた緑の公国と、そこで王となった旧友ジャン。そして、四天王を擁して覇を唱える黒の帝国。
策を練り、備えても、敵はその上を行く。崩れた盤面を、軍師はどう覆すのか。
主人公ひとりが無双する物語ではない。軍師の知略と元暗殺者の双剣、そして肩を並べる仲間たち、それぞれの見せ場が交差する戦記ファンタジー。
もっとも――理屈は通っているのに、言葉の意味をときどき取り違える元暗殺者と、恋にはとことん鈍い軍師。二人の距離が縮まるのは、どんな戦よりも難しいのかもしれない。
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