恋愛 離島 小説一覧
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1
月は蒼き島に落ちる
延波島――若者が次々と島を離れていく、小さな離島。
島を出たい者は、反対される。
島に残りたい者は、出ることを期待される。
高校二年の遠海嶼言は、その「遠海神社」に囚われた少年だった。
ある日、教室の机の上に見知らぬガラス瓶が置かれていた。中には、海水。
放課後、その瓶の持ち主が嶼言の前に現れる。
蒼島汐鳴――毎晩、月が海に沈む瞬間に、小さなガラス瓶で海水を汲む少女。
「返して……」「……ああ。」
それが、二人の最初の会話だった。
汐鳴は毎日、月沈みの浜辺に立つ。瓶を海に沈め、月を閉じ込める。なぜ、そんなことをするのか。誰も知らない。嶼言も、聞かない。
けれど――彼女が汲む海水は、少しずつ、何かを失っていることに、嶼言は気づいてしまう。
月が海に沈むとき、海水はその瞬間を覚える。
けれど、覚えている者がいなくなれば、海は――忘れる。
「ずっと、君のそばにいる。たとえ千度万度、君が記憶を忘れても――そのたびに僕が、僕たちの物語を語り直すから。」
2
島を出る日
へき地手当に惹かれて離島の教師になった三枝美月。不便で閉鎖的な島に戸惑う彼女が出会ったのは、代々続く農場の後継ぎとして島に縛られた青年・水田樹だった。
都会育ちの美月と、島を出られない樹。正反対の二人は惹かれ合うが、「後継ぎは島に留まるべき」という島の掟が立ちはだかる。
おせっかいな島民、自由と義務の葛藤、そして不器用な恋――。離島を舞台に描く、切なくも温かい恋愛ストーリー。
2/25 完結しました。
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