京 小説一覧
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3件
1
赤い満月の雫
青森の貧しい家に生まれた少女・房江は、家族のため、京の置屋へ奉公に出ることになる。
雪の残る故郷を離れ、たどり着いた華やかな京の町。
しかし、置屋で待っていたのは、冷たい井戸水、厳しい女将、慣れない奉公の日々だった。
そんな房江の心に、ある日、忘れられない人が現れる。
その人の名は、哲夫。
満月の夜。
赤い橋。
胸に落ちた、ひとしずくの恋。
身分も立場も違う二人は、やがて互いの想いを抑えきれなくなり、すべてを捨てて逃げることを選ぶ。
けれど、時代の影は、二人の小さな幸せを静かに追いかけてくる。
老いた房江の記憶の奥で、今も赤い満月だけが輝いている。
これは、叶わなかった恋を生涯抱き続けた一人の女の、悲しくも美しい大正純愛物語。
2
最強商人土方歳三
土方歳三は上野松坂屋に丁稚奉公をしていたが、年季明けまで勤め上げ支店を出す資格まで持っていた。
彼ならきっといい店を作ると、番頭たちも気いしていた。
が、多摩の郷里へ戻った土方は、事もあろうに近藤勇の天然理心流道場へ入門したのだ。
土方の実家は商売のうまい豪農だった。
のちに道場の仲間たちと京へ上がるのだが、のちの新選組を組織して天下になを轟かしたのは土方の商人としての才覚だった。近藤もこれを見抜いていた。
3
この世とは愛しきものの居場所なり
時代は幕末。
人も魑魅魍魎もそちらこちらに
うろついている。
その激動の中、あるきっかけから
怪を束ねる宮人の霊が目覚めた。
人も霊もその心まで見透すその者が
やがて世のうねりに苦しむ者を
必然の居場所へと招く。
それが幸せかそうでないかは
見透かされ足元を崩された者にしか
わからない。
宮人の名は暁音(アカネ)。
美しい姿に魅せられるが内には冷淡かつ
激しい霊力が秘められている。
そして人から人、魂から魂へ
愛と憎しみが連なり続く。
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