「降伏」の検索結果

全体で58件見つかりました。
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南近江に生まれた少年の出来のよさ、一族は麒麟児と囃し将来を期待した。 その一族・蒲生氏。 六角氏のもとで過ごすなか、天下の流れを機敏に察知していた。やがて織田信長が台頭し、六角氏は逃亡、蒲生氏は信長に降伏する。人質として差し出された麒麟児こと蒲生鶴千代(のちの氏郷)のただならぬ才を見抜いた信長は、これを小姓とし元服させ娘婿とした。信長ほどの国際人はいない。その下で国際感覚を研ぎ澄ませていく氏郷。器量を磨き己の頭の中を理解する氏郷を信長は寵愛した。その壮大なる海の彼方への夢は、本能寺の謀叛で塵と消えた。 天下の後継者・豊臣秀吉は、もっとも信長に似ている氏郷の器量を恐れ、国替や無理を強いた。千利休を中心とした七哲は氏郷の味方となる。彼らは大半がキリシタンであり、氏郷も入信し世界を意識する。 やがて利休切腹、氏郷の容態も危ういものとなる。 氏郷は信長の夢を継げるのか。
大賞ポイント 3,691pt
文字数 40,922 最終更新日 2024.06.22 登録日 2024.05.21
昭和20年、かつては日本の領土であった北海道の北にある島「樺太」にソ連軍が押し寄せてきた。 日本の無条件降伏を無視して。 追い詰められた女性電話交換手たちは、敵兵に捕まり凌辱されることをよしとせず、次々と毒をあおって死んでいった。 彼女たちは「九人の乙女」と呼ばれた。 しかし、一人だけ死ぬことができなかった者がいた。 卑怯者の汚名を着せられた彼女は、その後の人生をどう生きたのか。 そして、彼女の前に現れたもう一人の「生きてしまった十人目」 人間の命が空気より軽い。 そんな時代をたった一人、生き残ってしまった者の声に耳を傾けてください。
大賞ポイント 527pt
文字数 25,846 最終更新日 2023.01.15 登録日 2023.01.15
そこにある列強は、もはや列強ではなかった。大日本帝国という王道国家のみが覇権国など鼻で笑う王道を敷く形で存在し、多くの白人種はその罪を問われ、この世から放逐された。 いわゆる、「日月神判」である。 結果的にドイツ第三帝国やイタリア王国といった諸同盟国家――すなわち枢軸国欧州本部――の全てが、大日本帝国が戦勝国となる前に降伏してしまったから起きたことであるが、それは結果的に大日本帝国による平和――それはすなわち読者世界における偽りの差別撤廃ではなく、人種等の差別が本当に存在しない世界といえた――へ、すなわち白人種を断罪して世界を作り直す、否、世界を作り始める作業を完遂するために必須の条件であったと言える。 そして、大日本帝国はその作業を、決して覇権国などという驕慢な概念ではなく、王道を敷き、楽園を作り、五族協和の理念の元、本当に金城湯池をこの世に出現させるための、すなわち義務として行った。無論、その最大の障害は白人種と、それを支援していた亜細亜の裏切り者共であったが、それはもはや亡い。 人類史最大の総決算が終結した今、大日本帝国を筆頭国家とした金城湯池の遊星は遂に、その端緒に立った。 本日は、その「総決算」を大日本帝国が如何にして完遂し、諸民族に平和を振る舞ったかを記述したいと思う。 城闕崇華研究所所長
大賞ポイント 106pt
文字数 85,393 最終更新日 2024.06.15 登録日 2023.10.13
皇紀2603年7月4日、大和甲板にて。皮肉にもアメリカが独立したとされる日にアメリカ史上最も屈辱的である条約は結ばれることになった。 「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。まさかペリーを派遣した君等が嫌とは言うまいね?」  頭髪を全て刈り取った男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる有名人、石原莞爾だ。  ここはトラック、言うまでも無く日本の内南洋であり、停泊しているのは軍艦大和。その後部甲板でルーズベルトは憤死せんがばかりに震えていた。  (何故だ、どうしてこうなった……!!)  自問自答するも答えは出ず、一年以内には火刑に処される彼はその人生最期の一年を巧妙に憤死しないように体調を管理されながら過ごすことになる。  トラック講和条約と称される講和条約の内容は以下の通り。  ・アメリカ合衆国は満州国を承認  ・アメリカ合衆国は、ウェーキ島、グアム島、アリューシャン島、ハワイ諸島、ライン諸島を大日本帝国へ割譲  ・アメリカ合衆国はフィリピンの国際連盟委任独立準備政府設立の承認  ・アメリカ合衆国は大日本帝国に戦費賠償金300億ドルの支払い  ・アメリカ合衆国の軍備縮小  ・アメリカ合衆国の関税自主権の撤廃  ・アメリカ合衆国の移民法の撤廃  ・アメリカ合衆国首脳部及び戦争煽動者は国際裁判の判決に従うこと  確かに、多少は苛酷な内容であったが、「最も屈辱」とは少々大げさであろう。何せ、彼らの我々の世界に於ける悪行三昧に比べたら、この程度で済んだことに感謝するべきなのだから……。
大賞ポイント 18pt
文字数 3,827 最終更新日 2023.06.13 登録日 2022.05.25
 本作は、〝伊賀の忍び城戸弥左衛門が、天下人織田信長の暗殺を謀った〟という伝承(『伊乱記』『伊賀旧考』『城戸文書』等)を元に、そこへ信憑性のある形でフィクションの要素を加えて構成した物語である。  天正九年(1581)。伊賀は、天下布武を掲げる織田四万の大軍に怒涛のごとく攻め込まれる。織田軍によって女子供まで容赦なく虐殺され、神社仏閣は焼き尽くされる。伊賀の里は修羅場と化した。 「魔性の一族に合戦の作法なぞ無用じゃ!」  すべては伊賀忍びを忌み嫌う織田信長の意向である。伊賀勢も砦を築いてゲリラ的に抵抗するが、衆寡敵せず、無残に敗北する。  城戸弥左衛門は、鉄砲術と遁走術を得意とする伊賀随一の忍びである。弥左衛門は山奥の隠れ家に潜み、織田家への恨みを募らせていた。だがすでに伊賀は降伏し、織田家に隷属してしまっていた。どうすることもできない。だがほどなくして彼は、恨みを晴らす千載一遇の好機を得る。信長が、織田家の領地となった伊賀を視察に訪れるというのだ。  印代判官と原田木三という凄腕の伊賀の仲間とともに森に潜み、弥左衛門は油断している信長を鉄砲で狙う。暗殺成功は目の前と思われたが──
大賞ポイント 3pt
文字数 29,670 最終更新日 2022.05.20 登録日 2022.05.09
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