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 高校生の荒走空那《あらばしりくうな》は最近、三つ年下の義理の妹、砂月《さつき》の奇行に頭を悩ませていた。  まあ、それはそれとして……実は今週末、幼馴染で恋人の大霧雪乃《おおきりゆきの》との甘いデートが待っているのだ! それもなんと、夜景の綺麗なホテルでディナーなのである! しかもしかも、食事の後は休める部屋まで用意してるとか……そそそ、それってぇ!?  彼は、大いに期待に胸を膨らませるのだった。  しかし、デート当日の朝である。  玄関で砂月が、目を潤ませて空那に抱きつく。 「ねえ、行かないでぇ……」 「ちょ、ちょっと……砂月さん? 離していただけませんか?」  砂月の唇が、ゆっくりと近づく。 「おにいちゃん……行っちゃ、やだよぉ。なんでもするから、今日は家にいて……?」 「いやあのね。俺達、一応は義理とは言え兄妹だし……その、これ以上はいけ……むぐっ」  唇と唇が重なり、静寂の中、二人の息遣いだけが聞こえた。  と、その時、不意に玄関がガチャリと開く。  そこには険しい顔をした雪乃が立っていた。その背後では空が怪しく曇り、雷がゴロゴロと不穏な音を立てている。  空那の目が驚愕で見開かれる。しかし、弁解しようにも口は塞がれ、言葉にならない。んーんーと呻く空那。  雪乃は唇を重ねる砂月を指差し、声も高らかに吠えた。 「そこまでよ! 魔王シェライゴス! 一度ならず二度までも、よくもこの私の恋人を!」  砂月が、ぷはぁと唇を離し、哄笑してそれに答える。いつのまにやらその肩には漆黒のマントが翻《ひるがえ》り、頭にはグロテスクで巨大な角が乗っかっていた。 「ふはははははは! よくぞ我が城へ来たと言っておこう、勇者アルカっ!」  火花を上げる少女二人に囲まれて、空那は呆然とその顔を交互に見比べる。  なんと、彼の妹は前世で魔王、幼馴染は勇者をやっていたと言う!  そして空那自身はと言うと……知将!? しかも、女だっただとぉ! なんじゃ、そら!  そんな中で知り合った先輩は驚愕の人物で、さらには町全体を巻き込む大事件に発展して……? 集英社ライトノベル大賞に入選したので、過去作品を小説家になろう用に改変して投稿してみました。できるだけ毎日3000~4000字を目安に更新していきたいなーと思ってます。最終選考はこれからです。小説家になろうにも投稿してます、がんばるからよろしくね。
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小説 12,915 位 / 68,073件 ファンタジー 2,786 位 / 20,647件
文字数 129,674 最終更新日 2018.07.08 登録日 2018.04.11
ホラー 連載中 短編 R15
とっても強くて美形で忠義に篤い、元騎士団長のイーサン=パーカーが、突如として騎士団を辞めて、行方不明になったんだ! ……いったい彼、どうしたんだろう? 彼に思いを寄せていたアンジェリカ姫も、元気がなくなっちゃった! ……心配だねっ! イーサンの後任、若き女騎士のサビーネ=ハスラーは、騎士団をまとめるのにてんてこまいだ! ……大変だよぉ! そんな折に届いた、不思議な手紙の内容とは……!? イーサンからの3通の手紙と、女騎士サビーネを待ち受ける、はちゃめちゃ大冒険っ! ……はてさて、この物語の結末は、どうなることやら……!? ※全5話、1万4千字の予定です。完結まで書きあがってます。 ※ホラーであり、いわゆる怪談です。 ※オチが生理的に受け付けない人もいます。←めっちゃ重要! ※昨日、撮り溜めていたアニメの『ハクメイとミコチ』を見て、とても面白かったので衝動的に書きました。
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小説 8,955 位 / 68,073件 ホラー 217 位 / 2,623件
文字数 16,238 最終更新日 2018.05.03 登録日 2018.05.02
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