江戸の「声」を拾う店 ― 死人の未練、預かります ―
その落とし物、真実を語る。
日本橋の喧騒から外れた路地裏に、看板のない奇妙な店がある。
「落とし物、預かります」とだけ書かれた、風に揺れる古びた木札。
そこは、行き場を失くした「物」と、訳ありの「人間」が流れ着く場所。
通称――『大江戸・遺失物預かり所』。
店主を務めるのは、かつて北町奉行所でその名を轟かせながら、ある凄惨な事件を機に刀を置いた浪人・九条陣内(くじょう じんない)。
日だまりの中で無気力に過ごす彼の前に現れたのは、物に触れることで持ち主の記憶や感情を読み取る不思議な感性を持つ少女・お鈴(おすず)だった。
江戸八百八町で巻き起こる、不可解な事件の数々。
現場に残された「血のついた脇差」、捨てられた「新品の簪(かんざし)」、そして「持ち主のいない記憶」。
「物には心が宿る。その心の欠片を、俺たちが繋ぎ合わせてやろう」
鋭い洞察力と圧倒的な剣技を隠し持つ陣内と、物に宿る「声」を聴くお鈴。
決して交わるはずのなかった二人が、落とし物の裏に隠された、残酷で、けれど温かい真実を拾い上げていく。
しかし、事件を追うごとに明らかになる、江戸を揺るがす巨大な陰謀の影。
そして、陣内が過去に捨てたはずの「自身の正義」との再会。
果たして、二人が最後に拾い上げるのは、希望か、それとも絶望か。
「お仕事(遺失物捜査)」×「本格ミステリー」×「痛快時代劇」
一話読み終えるたびに、あなたの心にも「何か」が届く。
2026年、アルファポリスが贈る新たな時代小説の金字塔、ここに開幕。
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