海に捨てられた王女と恋をしたい竜王
神とも崇められる最強種である竜人族の竜王フィリクス。彼の悩みはただ一つ。いまだ運命の番が現れないこと。可愛いうさぎ獣人の番といちゃいちゃ過ごすかつての冷徹眼鏡宰相を、涙目でじっとりと羨む日々を送っていた。
雷鳴轟く嵐の夜、遂に彼の耳に長年探し求めていた番の声が届く。夢にまで待ち望んだ愛する番が呼ぶ声。だがそれは、今にも失われそうなほど弱々しい声だった。
そのころ、弱小国の宿命として大国ドラードの老王に召し上げられるはずだったアスタリアの王女アイリスは、美しすぎるゆえに老王の寵愛を受けることを恐れた者たちの手によって、豪華な花嫁衣装に身を包んだまま、頼りない小舟に乗せられ、海の上を彷徨っていた。
必死に抗うものの、力尽き、海底へと沈んでいくアイリス。
(お父様、お母様、役立たずの娘をお許し下さい。神様、我が魂を身許に捧げます……)
息が途切れる最後の瞬間、アイリスは神の姿を見た。キラキラと光る水面を蹴散らし、美しい黄金色の竜が、真っ直ぐにアイリス目指してやってくる。アイリスの国、アスタリアの神は竜だ。アスタリアを作り、恵みを与え守ってくれる、偉大で優しい竜神様。代々そう言い伝えられていた。
(神様……ああ、なんて、美しいの……)
竜と目があった瞬間、アイリスはにっこり微笑み、ゆっくり意識を手離した。
今にも失われそうな愛しい命。フィリクスは自らの命を分け与えるため、アイリスの意思を確認しないまま婚礼の儀式を行うことに。
運命の番としてようやく巡り合った二人。
しかしドラード国では、海に消えたアイリスを失ったことで老王の逆鱗に触れ捕らえられたラナード王子のため、『忘れられた王女』として虐げられていたミイナが、アイリスの行方を追って旅に出る。
醜さゆえに誰にも愛されなかったミイナ。彼女もまた、竜に纏わる数奇な運命を抱えていた。
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愛の強すぎる竜人族✕愛を知らない不憫系美少女の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
作品はすべて、小説家になろう、カクヨムに掲載中、または掲載予定です。
完結保証。完結まで予約投稿済み。毎日21時に1話更新。
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