DEAR HUMAN, ERROR: LOVE―恋をした。相手が人間かどうかは、あとで知った。―
「なんで郵送じゃなかったんですか?」
失くした小説創作ノートを届けに来た少女は、その一言で、涙をこぼした。
PAI(個人AI端末)が、起床から食事、人付き合いまで助言してくれる時代。
大学生で作家志望の暮星夜叉丸は、危険な城砦街区で、次回作のプロットノートを落としてしまう。
拾ってくれたのは、作品の読者「ふくろう」こと水琴ラーラ。
彼女は表情が読めず、自分が泣いた理由さえ分からない。
夜叉丸の中古PAI「恵美」は、名前を変えても再起動で元に戻る。
そして、ラーラの耳元には、彼女に何かを命じる、荒っぽいAIの声がある。
数日後、ラーラは行き場もなく、夜叉丸の前に現れる。
誰かに追われ、通信網にも、本人認証にも繋がれないまま。
「私をここに置いたら、夜叉丸も危なくなるかもしれないよ」
助言するAI。選ぶ人間。
守り方の違う二つのAIの間で、少年が最後に選ぶのは。
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