選ばれたのは私でした

「お姉様は、私が王太子妃になるのを横で指を咥えて見てるといいわ」
妹の趣味、姉を虐める事……。
姉アレクシアは、妹エルヴィーラの自尊心を満たす為だけに、侍女として付き添う事に。
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侯爵令嬢のアレクシアには、エルヴィーラという妹がいる。
「お姉様に、私が劣るなんてあり得ない」
妹の口癖だ。
妹は優秀で美しく、姉アレクシアは平凡で普通だと周囲からは言われた。
だが、それには秘密がある。
両親から溺愛される妹より優秀である事は許されいアレクシア。
妹よりも上手くダンスを踊れば、折檻される。妹よりもヴァイオリンを上手く弾けば、折檻された。
アレクシアはその為に、全てにおいて妹より劣って見えるように振る舞ってきた。
そんなある日、この国の王太子の妃を選ぶと伝令が出される。
妹は、王太子妃候補に選ばれ城へと赴く事になったのだが。その前夜アレクシアは、両親から衝撃の話をされる。

「エルヴィーラの侍女として、貴女も城へ行きなさい」

やがて、どうしても王太子妃になりたい妹は自滅して破滅の道を辿り、それに反するように姉アレクシアは、沢山の人望を集めて人々から愛されるようになり……。
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