九龍迷宮譚
第9回ホラー・ミステリー小説大賞
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1992年、夏。九龍(クーロン)城砦の代筆屋は、爆音と共に嘘を清書する場所だった。
数十分おきに、啓徳(カイタック)空港へ向けて香港ターンで降下する着陸機が、九龍のすぐ上を掠める。この光景が、観光名物などと誰が言ったのか。
巨大な機体の腹が視界を覆い、洗濯物と錆びたアンテナをなぎ倒さんばかりの近さで通り過ぎて行く。確かに圧巻ではある。
だがその度に下に住まう者たちは、耳を劈く巨大なタービンの轟音に支配される。会話は途絶えて空気が震え、机の上のペン先はガタガタと小さく揺れる。
七夕節に22歳になったばかりのメイは、機影が去って、無数に増殖した室外機が吐き出す不快な重低音と、ドレンホースから絶え間なく滴り落ちる水の音が戻るのを待ち、再びペンを走らせた。
香港・九龍半島に存在する巨大スラム九龍城砦。違法建築が空を覆い、日光の届かない迷路のような街として知られたその場所は、1993年、香港政府と中国政府の合意による解体計画で姿を消そうとしていた。
そこに住まう、代筆屋のリンとフリーカメラマンのカイ。
二人が巻き込まれた謎とは。
※まだプロットが甘く、お目汚し部分が多々あるかもしれません。
※物語の舞台・世界観は1992年頃の香港・クーロン城砦です。が、私の主観や想像も入っております。史実とは異なる部分・フィクション部分も多大にあります。どうぞご容赦ください。
※お時間がありましたら、ご覧いただけますと嬉しいです。稚筆ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
数十分おきに、啓徳(カイタック)空港へ向けて香港ターンで降下する着陸機が、九龍のすぐ上を掠める。この光景が、観光名物などと誰が言ったのか。
巨大な機体の腹が視界を覆い、洗濯物と錆びたアンテナをなぎ倒さんばかりの近さで通り過ぎて行く。確かに圧巻ではある。
だがその度に下に住まう者たちは、耳を劈く巨大なタービンの轟音に支配される。会話は途絶えて空気が震え、机の上のペン先はガタガタと小さく揺れる。
七夕節に22歳になったばかりのメイは、機影が去って、無数に増殖した室外機が吐き出す不快な重低音と、ドレンホースから絶え間なく滴り落ちる水の音が戻るのを待ち、再びペンを走らせた。
香港・九龍半島に存在する巨大スラム九龍城砦。違法建築が空を覆い、日光の届かない迷路のような街として知られたその場所は、1993年、香港政府と中国政府の合意による解体計画で姿を消そうとしていた。
そこに住まう、代筆屋のリンとフリーカメラマンのカイ。
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※まだプロットが甘く、お目汚し部分が多々あるかもしれません。
※物語の舞台・世界観は1992年頃の香港・クーロン城砦です。が、私の主観や想像も入っております。史実とは異なる部分・フィクション部分も多大にあります。どうぞご容赦ください。
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