伯爵令嬢の懐刀 ~私の覚悟は何だったんでしょうか、殿下~
「すまないキャシー、僕たちの婚約はなかったことにしてもらいたい」
頭を下げる婚約者に私・キャシー・ノウゼンは、特に感慨もなく「幻覚が覚める」という感覚で婚約者だったアガリスタ王国の王太子殿下を見つめた。
とある事情で王太子の婚約者が見当たらなかったため、可もなく不可もなしの伯爵・ノウゼン家の令嬢・キャシーがなってしまった王太子殿下の婚約者。
今までも王家に嫁ぐに「ふさわしくない」だ「娘がいて調子に乗っている」だなんだ言われて、辟易していたノウゼン家の面々はこれ幸いと、夫人の実家である隣国のマリナーレの子爵家当主の体調が悪く、代理を探しているのをこれ幸いと、家ごと隣国へ引っ越すことを決意した。
しかしそこで待っていたのは、「不法移民」であるという疑惑で…。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。