クレール 光の伝説「意外な話――或いは、雄弁な【正義】」
若い貴族が求められて語る「昔話」。
昔々。
妻と二人の息子を「事故」で失った「年寄りの殿様」がいました。
「主上」は義理の娘を後妻としてめとらせた上、「殿様」に国替えの命令を出しました。
「殿様」の新しい領国は、都を遠く離れた山奥の小国でした。
新しいお国のお城は、とても古くて、怪しい気配が満ちていました。
幽霊が出るという噂も立っています。
おびえる「若い奥方さま」のために、「年寄りの殿様」は新しくお城を普請しました。
素晴らしいお城ができあがりました。お引っ越しをした殿様が、
「何人たりとも古いお城には近付かぬように」
と命じたので、古いお城は無人の「幽霊屋敷」になりました。
しばらく経って、「年寄りの殿様」と「若い奥方さま」の間に、一人の「若君」が生まれました。
成長した「若君」はある夜、お父上が絶対に近づいてはならぬと言うそのお城に、そっと入っていったのです。
※時間軸的には「いにしえの【世界】」少し後になります。
昔々。
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