ヴァルカ嬢はお淑やかに過ごします~辺境伯の娘、王都に田舎の常識を持ち込んでみました
辺境伯の娘、ヴァルカ。
魔獣を狩り、肉を食べ、寒ければ毛皮を着る。
辺境では当たり前だった生活を、彼女は何ひとつ疑っていない。
そして王都に来て三日目。
父親の名代で夜会(肉祭り)に主席。
「姫。くれぐれも、獣を夜会に連れて入らないでください」
「わかっている。セイラは獣ではなく護衛だ」
白虎を連れ、戦士にしか見えない侍女と大斧を背負った従僕を従えて、初めての夜会へ。
ズボン姿で肉を頬張り、王都の令嬢に「野蛮」と言われても、本人はどこ吹く風。
しかも、夜会の礼として渡した「そこいらで獲れるもの」が、王都では伝説級の宝だった――。
「……辺境伯家は、一体何を考えているんだ」
何も考えていない。
少なくとも、本人はそう思っている。
辺境の常識は、王都では非常識。
本人だけは、最後まで気づかない。
これは、そんな辺境伯令嬢が王都の常識を次々と塗り替えていく物語。
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