【完結】「ニセ聖女」と言われ婚約破棄されました。どうやら彼は私の能力を勘違いしているようです。

 

 聖女フリージアは6歳の時、奴隷市場からある神官によって拾われた。
 それ以来、彼女の家はずっとこの”キャンメル侯爵領”にある神殿で、彼女は毎日神具に魔力を捧げる仕事を行っていた。
 フリージアの能力は大司教によって正式に認められ、彼女は”聖女”となった。
 そして、侯爵の息子ヨハネスとの婚姻が命じられ、16歳になるまでの時間、彼女は彼の婚約者として過ごしてきた。

 しかしある日突然ヨハネスはフリージアに婚約破棄を申し出たのである。
 その理由はフリージアが”癒しの力”を使えないから。
 そして、ヨハネスはフリージアの代わりに伯爵令嬢のマリアを聖女とし、自分の婚約者にすると一方的に宣言した。


 しかし、そもそもフリージアが聖女として認められた能力は癒しの力ではなかったのである。
 ヨハネスは自分の勘違いで勝手に婚約破棄を進めていた。
 それが重い罪だとも知らずに.......。


 

注:暴力表現あり



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