怖い人だと知っていました

「ダ、ダリア・モスカントと申します。」

カーテシーさえ、満足にできない伯爵令嬢とは名ばかりの痩せぎす女は、冷酷と有名な公爵の顔を見るなり、卒倒した。

それが、最初の人生の終わりの始まり。

結局彼とは婚姻までは辿り着けず、婚約者のまま、ダリアは死んだ。

あの時は何なら死にたいとさえ願っていたが、二度目の人生、ダリアは夫を信頼してみることにした。

だって一度目の人生で、ダリアの生家を潰して、復讐してくれたのを知っているのだもの。

彼が悪ならば、自分もそうなれば良いだけのこと。二度目の人生をダリアは夫と添い遂げることにする。
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