私が王宮で毒を盛った時刻、私は市場で干しぶどうを値切っていました。店主が三年分のノートを持ってきました
「昨日の午前十時、王妃陛下の紅茶に、毒が入れられた」
夜会で婚約破棄を告げられた公爵令嬢アデライド。証拠は、フォンテーヌ家の紋が入った白い手袋。
けれど、その時刻、彼女は王宮にいなかった。
「市場で、干しぶどうを値切っておりました」
笑う貴族たち。証人は、呼べるはずがない――そこへ、台車いっぱいのノートを押して、干しぶどう屋の老人が乗り込んでくる。
「おれは、この三年、毎日、書いてきやした。お嬢様のことは、特に、細かく」
夜会で婚約破棄を告げられた公爵令嬢アデライド。証拠は、フォンテーヌ家の紋が入った白い手袋。
けれど、その時刻、彼女は王宮にいなかった。
「市場で、干しぶどうを値切っておりました」
笑う貴族たち。証人は、呼べるはずがない――そこへ、台車いっぱいのノートを押して、干しぶどう屋の老人が乗り込んでくる。
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