夜葬の村

山奥にひっそりと存在する「夜葬の村」。

この村では、死者を普通の墓に埋葬せず、「夜葬」と呼ばれる奇妙な儀式が行われているという。

新聞記者・相沢直人は、その噂の真相を確かめるため、村へ足を踏み入れる。そこでは、村人たちが外部の人間を極端に警戒し、夜ごとに不気味な儀式を執り行っていた。そして村の墓地には、墓石の代わりに木の板が立ち並び、そこには「夜葬された者たち」の名前が刻まれていた。

取材を進めるうちに、村に関わった者たちが次々と奇妙な現象に巻き込まれていく。

山道で道に迷った登山者が見つけたのは、土の中から覗く自分自身の手。
失踪した婚約者を探す女性が辿り着いたのは、彼の名が刻まれた木の墓標。
心霊YouTuberが撮影した白装束の少女は、カメラからも記憶からも完全に消え去る。
村の医者が往診に訪れると、死んだはずの男が「埋めるな」と呟く。

──そしてある日、村は突如として消失する。

再び村を訪れた相沢直人が見たものは、もぬけの殻となった集落と、増え続けた木の板。

そこに刻まれた名前の最後にあったのは、「相沢直人」。

なぜ、自分の名前がここにあるのか?
夜葬された者たちは、どこへ消えたのか?
本当に滅びたのは、村なのか、それとも──

この村では、「死んだ者」は終わらない。

そして、夜葬は今も続いている……。
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