菊作りの太刀
時は江戸時代中期。江戸の中心部の皮工房にて、菊という女があった。
菊は肉親の悪行の末、穢多に成り下り日々斃牛馬を捌いて暮らしていた。
ある時塩商人の話から「涙が出る程美しき海」の話を聞きつけ、菊は一目見たいと希望するが雇い主は承知せぬ。
そこで参上するは忍びの弥白。満身創痍で現れたこの男と、海を求める少女が出逢った時、奇跡の旅が、小さな江戸の町を起点として始まった。
ここに記すは二人の旅の軌跡である。
文中で身分についての話が多々出てきますが、決して差別等を助長するものではありません。
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