クローディアの物語

 後妻というものがどんな存在なのかをクローディアは知っているつもりだった。

 八歳の年に母を亡くして、喪が明けきらぬうちに迎えられた父の妻は、後妻という立場であった。
 父が後妻の義母を得た十年後に、真逆、自分が後妻となって義母という立場になるのだとは思いもしなかった。

 クローディアがローレンスに嫁いだのは、彼女が学園を卒業して直ぐのことだった。ローレンスにとっては二度目の妻で、彼には既に前妻との間に十歳の娘がいた。

 夫のローレンスと出会う前、クローディアには婚約者がいた。それが同い年のクラウスだった。



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「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さいませ。

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