【短編046】 膝の上の温度:壊れていくものの傍に、いた。
においで、わかる。
夜だけやってくる"あのひと"の膝の上が、わたしは好きだった。温かかったから。
でも春が終わる頃から、匂いが少しずつ変わり始めた。
壊れていくものの傍で、猫はただ、見ていた。
夜だけやってくる"あのひと"の膝の上が、わたしは好きだった。温かかったから。
でも春が終わる頃から、匂いが少しずつ変わり始めた。
壊れていくものの傍で、猫はただ、見ていた。
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