前世を思い出し、聖地巡礼に出ました〜最後には人間離れしてしまったようです〜
「……よし、これで完璧ね」
真夜中の執務室。私ーー侯爵夫人であるフレアは、高級な羊皮紙にさらさらと文字を書き置き、ふう、と満足げなため息をついた。
机の上に置いたのは、結婚指輪、夫への短い置き手紙と離婚届だ。
『私がいなくても、あなたも、寮に入った子どもたちも困らないでしょう。今までお世話になりました。 ――フレア』
冷え切った夫婦仲。外に愛人とその子どもを囲う夫。そんな父親を見て育った二人の我が子。この広い屋敷で、私が消えたところで誰も心配しないし、誰も困りはしない。
だったらーーもう、自分のために生きたってバチは当たらないわよね?
きっかけは、王立図書館の奥で埃を被っていた古い英雄|譚《たん》を手にしたことだった。その瞬間、私は前世の記憶を取り戻し、オタク魂が完全に覚醒したのだ。
最初は大人しく現在の運命を受け入れていたけれど、身動きの取れない、というか動かなかった今までの自分(フレア)に腹が立ち、ワガママに生きていた前世を復活させる事に決めたのだ。
あなたにおすすめの小説
ざまぁされるための努力とかしたくない
ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。
けどなんか環境違いすぎるんだけど?
例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。
作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
旦那様から出て行ってほしいと言われたのでその通りにしたら、今になって後悔の手紙が届きました
北辺の国境を守る小さな領地、ヴァルドリア。その城館の一室で、若き領主の妻アリシアは、夫レオンハルトの言葉に静かに耳を傾けていた。
「アリシア、君にはもう少し、この城から離れてもらいたい」
レオンハルトの声は、いつものように低く、落ち着いていた。しかし、その言葉の意味は、アリシアにとってあまりにも唐突で、あまりにも冷たいものだった。
「……離れる、とはどういう意味でございますか」
「つまり、この城にいないでほしい、ということだ。しばらくの間、君には別の場所で暮らしてもらいたい」
アリシアは、ゆっくりと目を閉じた。指先がわずかに震えるのを、彼女は必死に抑えていた。この男の前で、自分が動揺している姿を見せたくなかったからだ。
初夜のあとに愛する人がいると言われたので祝福で身体の時間を一日戻しました
夫婦となって初めて迎えた夜、セレンティアは夫リオールから「俺には、愛する人がいる」と告げられる。
彼が初夜を済ませた理由は、三年後に白い結婚として婚姻無効を申し立てられないようにするためだった。
けれどリオールは知らなかった。セレンティアの祝福《一日回帰》が、自分自身の身体にも使えることを。
セレンティアは自分の身体の時間を一日前へ戻し、三年間、侯爵家の妻として務めを果たすことを決める。
夫に愛されるためではない。三年後、白い結婚としてこの家を出ていくために。
「私、あなたの子供ができたの。責任を取ってくださらない?」から始まる辺境騒動。メイドのエナメルは今日も主人を支えている。
「私、あなたの子供ができたの。責任を取ってくださらない?」
辺境の方面司令官ネールの前に現れた、インディゴ伯爵令嬢。
だが、その子の父親はネールではなく、問題ばかり起こす弟だった。
伯爵家から責任を迫られたネールは、ついに方面司令官を辞任する。
ところが彼が去った途端、辺境の領主たちは最低限しか動かなくなり――。
その裏で、長年ネールを支えてきたメイドのエナメルは、今日も静かに主人のために動いていた。
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
聖女に「役立たず」と追放された薬草師、彼女が飲んでいた聖薬は全部私が作っていました
「リゼ、お前はもう必要ない」
聖女率いる魔王討伐隊から、薬草師のリゼは突然追放された。
魔法も使えない。剣も振れない。
できることといえば、野営地で薬草を集め、傷薬や魔力薬を作ることだけ。
「薬草を拾っているだけの役立たず」
「聖女の奇跡があれば、薬師なんて必要ない」
そう言われても、リゼは黙って荷物をまとめた。
だが、彼女が去った翌日。
聖女の持つ聖薬が、まったく効かなくなった。
回復薬はただの水。
解毒薬は毒を消せず、魔力薬も一滴の魔力すら戻さない。
「どうして……聖女の奇跡が効かないの!?」
実は、聖女がこれまで使っていた聖薬は、すべてリゼが調合していたものだった。
リゼの固有能力《薬効継承》。
どんな薬草からでも、その本来の薬効を極限まで引き出すことができる、極めて希少な力。
そしてリゼがいなくなったことで、魔王討伐隊は初めて気づく。
彼らを支えていた「聖女の奇跡」の正体に。
一方その頃、追放されたリゼは小さな村で薬屋を始めていた。
そこへ、瀕死の冒険者が運び込まれる。
「頼む……この傷を治してくれ!」
リゼが一滴の薬を垂らすと――
奇跡が起きた。
「……これが、本当の聖薬?」
役立たずと呼ばれた薬草師の、本当の価値が明らかになる。
そして聖女たちは、彼女を追放したことを後悔することになる。
「リゼ! 頼む、戻ってきてくれ!」
「ごめんなさい。もう、あなたたちの薬は作りません」
追放された少女の小さな薬屋から、世界を変える物語が始まる。