幸福を呼んだのは、花ではなく貴方でした
会社から電車に揺られ約二十分。駅を出て徒歩三分という立地に、その店はあった。
一見こじんまりとした店舗は、しかし綺麗に整えられていて、ガラス越しから覗く店内からは、華やかな花々が窺えた。
見舞いなのだから花は必須だろう。
そんな安直な考えで足を踏み入れた店内の、その奥にいた一人の店員。その男に声をかけたことにより、俺の人生は一変する。
「いらっしゃいませ、どんなご用事でしょうか」
その、まるで融けた蜂蜜のような黄金色の瞳を向けられたその時。俺は、生まれて初めて恋に落ちるという感覚を味わったのだった。
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