雪の降り積もる夜に
夕方から降り出した雪は、夜も更けてから辺りを覆う白い絨毯となって止んだ。
寂れた駅前の商店街は人通りも絶え、ひっそりと静まり返っている。
「あの、済みません」
消え入りそうな声で、女が曇るガラス戸を開けた。
その時交番に勤務していたのは、年配の大村巡査部長と警察官になってまだ一年と経っていない本田巡査だった。
「どうかしましたか」
凍える若い女に大村が声をかけた。
顔も体も小ぶりな女が顔を上げて巡査部長を見上げる。
「私、殺してしまいました」
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