だから私は、公爵家(家)から逃げ出した。

「エミュリア・フォン・ローエンブルク!貴様との婚約を破棄する!!」
「お好きに」
…これが、王立学園の卒業式後の卒業記念パーティーのホールの真ん中に告げられた言葉だ。
灰色の瞳にキンキラキンと輝く金の髪…細身の体躯に“黙っていれば”カッコいい私の元婚約者…それは本当にありがたい話だ。

ニコッと笑ってなんぞ喚いている王子様──誰だっけ?──を無視して。
ま、いーや。

「んじゃ、さよなら~♪」

そう、卒業記念パーティーからも公爵家からも出奔した…。
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