人喰い遊園地

 ある行方不明の探偵事務所に、十二年前に行方不明になった子供の捜索依頼が舞い込んだ。
 その行方不明事件は、探偵の間では前々から有名な案件だった。
 あまりにも奇妙で、不可解な案件。
 それ故、他の探偵事務所では引き受けたがらない。勿体ぶった理由で断られるのが常だ。断られ続けた依頼者が最後に頼ったのが、高坂巽が所長を務める探偵事務所だった。高坂はこの依頼を快く引き受ける。

 依頼者の子供が姿を消した場所。
 同じ場所で発生した二十三人の行方不明者。

 彼らが姿を消した場所。そこは今、更地になっている。
 嘗てそこには、遊園地があった。

 遊園地の名前は〈桜ドリームパーク〉。

 十年前まで、そこは夢に溢れた場所だった。
 しかしある日を境に、夢に溢れたその場所は徐々に影がさしていく。
 老若男女関係なく、二十三人もの人が、次々とその遊園地を最後に、忽然と姿を消したからだ。あらゆる方向性を考え懸命に捜索したが、手掛かり一つ発見されることなく、誰一人発見される事もなかった。

 次々と人が消えて行く遊園地を、人々はいつしか【人喰い遊園地】と呼び恐れた。

 閉園された今尚、人々はその遊園地に魅せられ足を踏み入れる。

 肝試しと都市伝説を確かめに……。

 そして、この案件を担当することになった新人探偵も。

 新人探偵の神崎勇也が【人喰い遊園地】に関わった瞬間、闇が静かに蠢きだすーー。

 誰もそれには気付かない……。
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